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第1話(その1) ユジンにとっての「手を握る」ことの意味

NHK版では、【scene9.放送室】(シーンの番号等は『冬のソナタ 完全版1』に基づく、以下同)の次の【scene10.清掃時間(午後)】および【scene11.下校風景(夕暮れ時)】がまずカットされています。

しかし、ともにとても重要なシーンです。特に次のサンヒョクとユジンの会話ははずせません。(原文はKBSサイトにあるシナリオに基づく、以下同。訳文は完全版を参考にしましたが必ずしも同じではありません)

상혁 유진아, 잡아.
<サンヒョク: ユジン (ぼくの手を)握って。> 
유진 니가 내 애인이야?
<ユジン: あんたは 私の 恋人?>
내가 왜 니 손을 잡니?
<私が なんで あんたの 手を 握るの?>
난 특별한 사람한테만 잡아달랠거다
<私は 特別な 人にだけ (手を)握ってちょうだいっていうつもり。>

 
第1話(その1) ユジンにとっての「手を握る」ことの意味_a0019494_212730.jpg

もう、おわかりのようにこのやりとりがあるからこそ、シーン【scene47.バスの中/林の中(午後)】の、チュンサンが手を差し出したときのユジンの「一瞬のためらい」の意味がわかるのです。

個人差もあるのでしょうが、少なくともユジンは高校生の時だけではなく大人になっても「手を握る/握られる」ことに特別の意味を与えています。それは当然ユン・ソクホ監督の意図するところでもあるでしょう。ユジンにとって「手」は自分の「大切な心の象徴」でもあると思います。
by ulom | 2004-05-13 15:20 | 第1話 出会い
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